「特別区」の「設計図」には、どんな問題があるのか?ご一緒に考えませんか?
そもそも「大阪都」とは
- 大阪市は廃止され、二度と元に戻りません
- 名前は「大阪都」にならず「府」のままです
- 大阪市の権限・財源・財産が「府」にむしり取られます
- 「一人の指揮官」でやりたい放題の体制です
施 設 | 箇所 |
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市民プール | 24 → 9 |
スポーツセンター | 24 → 18 |
老人福祉センター | 26 → 18 |
子育てプラザ | 24 → 18 |
コロナで税収500億円減(大阪市見通し)実態を反映させれば「特別区」は大赤字です
- コロナ禍で、大阪市の税収見通しが500億円減少し、大阪メトロ (地下鉄)も赤字に転落しました。
- しかし、「特別区」の財政シミュレーション「更新版」は、コロナ前の メトロの大黒字を計上し、税収悪化は試算せずに、「特別区」が 「収支不足なし」と偽装しています。
- 「特別区」の財源が不足すれば、国が補てんしてくれるといいます が甘すぎます。
大阪市の介護保険料は政令市一高い。大阪市であれば一般会計から応援して値下げが可能です。ところが、「特別区」共同の一部事務組合が介護保険を担当すると、一つの「特別区」だけでは値下げができなくなります。
市町村の仕事である消防・水道も大阪府に移管、災害時対応が不安です。
コスト削減で、新庁舎建設を先延ばし、いまの中之島本庁舎が3特別区の「合同庁舎」に…。職員の多くが他の自治体で働くなど、自治体の体をなしません。
ムダをなくして!はみんなの思いです。
しかし、旧WTCと、りんくうゲートタワービルは、バブルに踊った府市一体の政策の誤りで、「二重行政」だったからではありません。
逆にコロナ対策など国・府・大阪市が一体となって二重・三重の仕事をすることが必要です。
コロナ対策を大阪府に丸投げし、独自の対策に消極的な大阪市長。感染者の多い大阪市でこそ、感染を防止し、命と暮らしを守る支援に力を発揮するときです。
新型コロナの検査は現在、府全体でおよそ2000件/日。拡大を抑え込むためには、10倍の2万件/日に引き上げ、感染の“震源地”をつきとめることが求められます。そうしてこそ経済との両立もできます。大阪市独自で検査を増やすことが大事です。
東京都は、院内感染から命を守るため福祉施設の職員や利用者など、約15万人の検査実施を決めました。
政令市の力で不安を除去する努力を
新型コロナウイルスに対して、感染拡大そのものと社会・経済状態の悪化、この2つの不安がある中、私たちを守ってくれる最後の砦は大阪市です。大阪市の豊かな資金を使えば、PCR検査も十分拡大することができます。大阪府・市には、「イソジン」発言などはやめ、科学的な検証に基づいたコロナ対策をしていただきたいです。
大阪市には、自治体の貯金にあたる「財政調整基金」が1500億円(2020年9月)あり、全国の自治体の中でも桁違いの額です。災害時に使用する目的の貯金です。使うべきときは、いまです。
市立大学の学費を半額にするには、約16億円。私立大学や短大、専門学校の学費負担も軽減させましょう。
松井大阪市長は、「府と役割分担している」として、市独自の業者支援に背を向けています。大阪市の責任で独自に国や府の制度の対象から外される事業者への減収補てん制度の創設を求めます。
店舗の家賃を減額したオーナーに支援
コロナ対策をする中小企業に5〜10万円補助。市と協力企業による新規大卒者などの奨学金返還金を3年間支援。
大阪府知事、大阪市長時代に徹底的な改革を断行し、有事の今、現場を疲弊させている。保健所、府立、市立病院など。そこはお手数をおかけしますが見直しをよろしくお願いします。
(4月3日Twitterから)
コロナ危機の深刻化は政治の責任
大阪では、これまで「二重行政の無駄をなくす」「スリムな組織をめざす」として、公務員を減らし、住吉市民病院までなくしました。
4月の新型コロナの感染拡大時に、3次救急の受け入れが停止し、「ある意味の医療崩壊」と医療体制の弱さが指摘されました。
- 18年 市立住吉市民病院の廃止(吉村市長)
- 17年 府立公衆衛生研究所と市立環境科学研究所の統合・独立行政法人化(吉村市長・松井知事)
- 00年 大阪市の保健所が24→1(磯村市長)
「特別区」 設置コスト 1300億円を 使えば…
などが実現できます。
病院削減計画を中止し、市民病院の公的責任が発揮できる体制に強化します。保健所は復活・増設・職員増を進めます。国民健康保険料と介護保険料を引き下げます。
コロナ感染症や台風・地震などの自然災害に対する自治体の体制を強化します。
「なんでも民営化」「自助・共助」でなく、公共サービスの向上をめざします。
20人程度の少人数学級めざし、教職員の増員と教室の整備をはかります。
チャレンジテストと「小学校統廃合条例」は廃止します。
保育所を増やし、すべての申請児が入れるようにします。
市民のふところをあたため、内需を拡大し、中小企業を支援します。
カジノ誘致はきっぱり中止します。
福祉や防災・減災への投資は成長につながります。
カジノ成長戦略はコロナで破綻
大阪市の権限と財源は大阪府に奪われ、「成長戦略」の名で大型開発やカジノに使われようとしています。しかし、カジノ誘致はコロナのもとで破綻しています。そんなカジノに未来を託すのはごめんです。
「都構想」とは名ばかり。実態は政令指定都市の大阪市を廃止し、一般の市よりも権限でも財源でも劣る「区」に格下げするものです。水道や消防など市民生活に欠かせない行政サービスを市民で決められないことになります。
大阪市は明治22年に誕生して以来、市民の長きにわたる努力によって今日に至る自治権の拡充を勝ち取ってきました。
また、大阪市は感染症(コレラ)対策、貧困問題や地下鉄、大学など市民の生活を守り、豊かにする行政を全国に先駆けて展開してきました。まさに大阪市そのものが市民の貴重な財産なんです。
大阪市を廃止・分割は、大阪市民にも、府民にも何ら利益をもたらしません。多額の費用と市民生活への新たな困難をもたらすだけです。
大阪市が政令指定都市としての権限・財源を市民のために最大限活用し、他の市町村とも連携する、そして大阪府との協力・協調の関係を築いていくことが大阪の成長を確実にしていく確かな道筋です。